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テレプロンプターを自然に読む方法

原稿を読んだ話し方が原稿を読んだように聞こえるのには、名前の付く理由が 3 つあります。目線の向き、送りの速さ、そして 1 語ずつ読むこと。どれにも直し方があります。

声に出して読むと、声に出して読んでいるように聞こえるのはなぜか

話すことと読むことは別の仕事で、カメラはその差を記録します。

話すとき、人は文をひと区切りずつ組み立てます。語を選ぶために止まります。考えている あいだ目線は漂います。考えが終わりかけているのを知っているので、その終わりで声の 高さが下がります。読むときは、それが全部あらかじめ決まっています。語は決まった速さ で順番どおりに届き、目線はさまよう代わりに行をたどり、抑揚は意味ではなく句読点に 従います。

見ている人にプロンプターは見えません。その 3 つは見えます。

「読んでいるように聞こえる」とは、まるごとそれのことです。生まれつきの資質ではあり ません。名前の付く具体的な振る舞いの短い一覧で、どれにも 1 分ほどでできる直し方があ ります。

そのうち 3 つが仕事の大半を片づけます。原稿をレンズの近くに置くこと。速度を、読む 速さではなく話す速さに合わせること。目を口より一区切り先に走らせること。

原稿はレンズにどれくらい近くなければならないか

効いてくる数字は、原稿とカメラのあいだの距離ではありません。座っている場所から見た 両者の角度です。

ずれをカメラからの距離で割って 57 を掛けてください。ここで使うには十分な精度で、度 数が出ます。

  • 腕を伸ばした距離、60 cm 先のノートパソコンで、読み位置ラインがレンズの 8 cm 下: およそ 8 度。
  • 同じノートパソコン、同じ 8 cm を、1.2 m 離れて読む場合: およそ 4 度。
  • カメラの 12 cm 横に立てたスマートフォンを、50 cm から読む場合: およそ 14 度。

だいたい 5 度を下回ると、たいていの見る人はそれを目をそらしたとは受け取らなくなり ます。10 度あたりでははっきり分かりますし、しかも読んでいるようにではなく、何かを 避けているように見えます。そちらのほうが悪いです。何を見ているかは分からず、自分を 見ていないことだけが分かるからです。

角度を縮める方法は 2 つあり、片方は無料です。原稿をレンズに近づけるか、自分をカメラ から遠ざけるか。半メートル下がって画角を寄せれば、何も買わずに角度が半分になりま す。

3 つめの方法はハーフミラーで、原稿とレンズを同じ場所に置いて角度をゼロにします。 ガラスとフードと三脚のある装置で、ウェブカメラに向かって読むたいていの人には要りま せん。寄りの画で撮るなら、あるいは 1 分単位でレンズを見続けるなら、完全に成り立つ 組み方はこれだけです。部品が何で、どう収まるのかは ハーフミラーでミラーモードを組むにありま す。

何かを組む前に知っておく価値のある、このサイトのステージについての細かい話が ひとつあります。読み位置ラインはビューポートの真ん中にあります。ノートパソコンでは カメラが画面の上端にあるので、全画面が最悪の場合になります。ディスプレイが許す限り レンズから遠い場所にラインを置くからです。画面の上端に沿って停めた低いブラウザの ウィンドウは、同じ読み位置ラインをカメラのすぐ下に置きます。カメラの横の 2 枚めの 画面なら、全画面で問題ありません。

速度は数字ではなく自分の声に合わせる

カメラの前で話す速さは、多くの人で 1 分あたり 120 語から 160 語のあいだです。その帯の どこにいるかはあなたについての事実で、ほとんど動きません。

30 秒で測れます。自分の下書きを半段落、実際に使う速さで声に出して読み、時間を計り、 語を数えて、比で伸ばします。あるいは 130 から始めて一段落読み、一度だけ調整してくだ さい。

やってはいけないのは、そうであってほしい数字に設定することです。話す速さより速く 回る送りは、あなたに追いかけさせますし、追いかけるとすべてが平らになります。間を 取らなくなります。文の終わりを削ります。話している内容とは関係のないところで、 急いでいるように聞こえます。遅すぎる送りは次の行を待たせますし、間違った語と語の あいだに間が落ちます。

これには見分け方があり、感じ取るより見るほうが簡単です。原稿は固定された線の前を 上へ動くので、まだ言っていない文章はその線の下にあります。線より下にある行を自分が しゃべっているのに気づき続けるなら、送りより前に出ていて、送りが遅すぎます。声が すでに通り過ぎた行に乗っているなら、送りが速すぎます。1 分あたり 10 語落として、同じ 段落をもう一度読んでください。

その数字を持ち運べるものにしているのが、1 秒あたりのピクセル数ではなく 1 分あたりの 語数で測る速度です。文字サイズやウィンドウの幅を変えても同じことを意味するので、 ノートパソコンで決めた速さは、レンズの横に立てたタブレットでも同じ速さです。

口より一区切り先を読む

これが実際の技術で、プロンプターの前で落ち着いて見える人と、そうでない人を分けてい るものです。

すらすら読める人は、目を声より先に走らせています。差は小さく、数語、ときには 1 行分 ですが、それがあるから文に正しい形をつけられます。文がどこへ向かうのかを、すでに見 ているからです。差がなければ、言いながら 1 語ずつ発見していることになりますし、それ こそが、誰かが下手に読んでいるときに聞き手が聞いているものです。

カメラから離れて練習できます。一段落を黙って読み、顔を上げて、言ってみる。次に同じ ことをプロンプターを動かしながらやります。口が始める前に目に行を読み終わらせ、その ずれを保つ。10 分ほどは 2 つのことを同時にやっている感じがして、それから何も感じなく なります。

このずれには置き場所が要ります。いましゃべっている行が見えている最後の行なら、先に 読み込む先がありません。これは速度の問題であるより、文字サイズの問題であることが 多いです。

文字は画面ではなく目に合わせる

ちょうどよい文字サイズは、どれだけ離れて座っているかで決まります。だからこれは誰か が決めた初期値ではなく、コントロールになっています。

決めるのは 2 つの規則です。目線が目に見えて横に走らないくらい、行は短くなければなり ません。小さな文字の広い行は、左から右へのちらつきを生み、カメラはそれを、目をそら したのと同じくらいはっきり拾います。そして読み位置ラインの上だけでなく下にも文脈が なければ、先に読み込む先がありません。

小さな画面では、この 2 つは互いに引っぱり合いますし、たいていの解決は文字を縮める ことではなくウィンドウを狭めることです。一目で受け取れる大きさの少ない語数のほう が、目でたどらなければならない多い語数に勝ちます。

名前を付けておく価値のある 3 つの失敗

追いつこうとすることはテイクをまるごと台なしにします。遅れて、差を埋めるために 速くなり、そのままの速さが戻ってきません。助けようとしないでください。先頭に戻し、 速度を落として、やり直します。1 回の頭出しと 2 テイクめのほうが、40 秒の早口を編集で なんとかするより安く済みます。

凝視は読むこと自体から来ます。読むと瞬きが減るからです。瞬きをせず、少し見開い た目つきになり、見る人によって、それが強い集中に見えたり緊張に見えたりします。句点 のたびに意識して瞬きするテイクを 1 本録ってみてください。やっているほうはばかばかし く感じ、見た目はふつうになりますし、その 1 テイクの後は意識しなくなります。

平らな終わり方は、意味の代わりに句読点が仕事をしているときに起こり、どの文も 同じ下がり方で着地します。本当に効かせたい文を 3 つ選び、そこで声を大きくするのでは なく速度を落としてください。強調は音量よりも速さのほうがよく運びますし、圧縮にも 生き延びます。

4 分で終わる通し稽古

  1. 原稿を貼り付けて所要時間の見積もりを読む。すでに尺を超えているなら、編集ではなく いま削ってください。
  2. 速度を設定し、一段落を声に出して読み、一度だけ調整して、あとは触らない。
  3. 読み位置ラインの下に 2 行分の文脈が残るまで文字サイズを決める。
  4. 画角を決めて、カメラ自身のプレビューで角度を確かめる。組み立てた場所からではな く、実際に座る場所から見てください。
  5. 3 秒のカウントダウンを入れて 1 テイク録り、そのテイクは捨てる。

捨てるテイクは形式ではありません。言えない文、発音できない名前、30 語長すぎた段落を 見つける場所です。どれも、本番の後より前に直すほうが安く済みます。

原稿のほうが自分に付いてくるべきとき

間を多く取るなら、あるいは間の長さがテイクごとに変わるなら、一定の速さはどれだけ うまく設定しても、あなたと張り合います。

音声追従は、読んでいるあいだ耳を澄ませて、原稿を合わせて動かします。ゆっくりになれ ばゆっくりに、止まれば止まります。オンにするまではオフですし、音声がどこへ行くかは ブラウザによります。何かをオンにする前に、スイッチがどちらの経路かを書いています し、どのブラウザがどちら側にいるかは音声追従のページにまとめてあります。

プロンプターに直せないこと

プロンプターが直せるのは目線の行き先です。そもそも声に出して生き延びる見込みのな かった文は直せません。

ここまで全部やってもまだ読んでいるように聞こえるなら、問題は上流の原稿へ移っていま す。頭の中に抱えておかなければならない従属節、小数点以下 3 桁の数字、聞き手がとうに 忘れた 4 文前のものを指す指示語。その半分の仕事については 耳のために原稿を書くが扱っています。

プロンプター本体はトップページにあります。原稿を貼り付け、速度を決めて、読ん でください。